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院長コラム

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小児予防接種大腸憩室炎ピロリ菌逆流性食道炎


患者さまへ
C型肝炎に特効薬 3ヶ月で完治、費用負担少なく
「2015年11月1日(日)日経ヘルス&メディカル より 抜粋」


C型肝炎は自覚症状がないまま進行し、やがて肝硬変、肝がんを発症する恐ろしい病気です。これを防ぐには感染の早期発見に加えて、ウイルスを除去する治療が重要になります。2015年7月に承認された新薬の登場により、患者の負担を抑えつつ完治を目指せるようになってきました。

国内に200万人いるとされるC型肝炎ウイルス感染者。専門医師によると、このウイルスは針で皮膚を刺したり、外科治療などをしない限り感染せず、医療行為で起きる病気(医原病)ともいわれています。

C型肝炎は、感染初期には発熱、全身倦怠感などがあるが、慢性化するとほとんど症状がないまま進行し、少しずつ肝臓の組織にダメージを与えます。治療をしないと約20年後には肝硬変肝がんを発症することもあります。

日本では西洋医学導入後の外科治療や予防接種のほか、戦後のヒロポン(覚せい剤)注射や買血によって拡大しました。1987年の抗体検査導入後は感染した血液が使われなくなりましたが、それまでに多くの人が感染しました。

92年には体内のウイルスを消すインターフェロンの注射治療が始まりましたが、期待通りの効果は上がりませんでした。C型肝炎ウイルスには1a、1b、2a、2bという型があります。日本人患者の7割を占める1b型はインターフェロンが効きづらく、04年には作用時間が長く、より副作用が少ないペグインターフェロンと、飲み薬リバビリンの併用療法が登場しましたが、1b型では効果は約5割程度にとどまっています。

  ■患者負担は月1万〜2万円
 状況が激変したのは2014年。専門医師は「C型肝炎ウイルスが試験管内で培養できるようになり、新薬開発が加速した」と話します。すでに5剤が発売されており、その最新薬が2015年7月に承認された「ハーボニー」です。これは同年5月に2a、2b型の治療薬として発売されたソホスブビルに、レジパスビルという成分を加えたもの。1b型にも非常に高い効果を示す薬剤です。

 臨床試験では、初めて治療する患者だけでなく、他治療で効果がなかった人を含めても96〜100%の人でウイルスが除去されました。1日1回、1錠を12週間飲むだけです。「長期入院の負担や薬の副作用なしにウイルスを消失できる」と新薬の普及に期待されています。
問 題はこの領域の新薬の薬価が1錠数万円以上と高額なこと。患者負担が大きくなる不安がありますが、実は国全体で見れば肝がんを発症してからかかる医療費を 抑制できるメリットがあります。そのため、2015年8月31日からハーボニーは医療費の助成対象となりました。助成対象となる治療期間は12週間で、患 者負担は市町村民税(所得割)課税年額に応じて月1万円または2万円になります。

■つらい注射から副作用の少ない飲み薬に

◎2004年〜 ペグインターフェロン+飲み薬 (半数近くの人が完治)
 ・メリット
  インターフェロン単独治療よりウイルス除去率が高まり、多くの人が治療を受けた。副作用(全身倦怠感、うつ症状など)はインターフェロン単独より少ない。
 ・デメリット
  注射治療で、2週間の入院と22週間の通院が必要なため、治療に踏み切れない人も多かった。1b型は治療しても半数ではウイルスが消えなかった。

◎2014〜 飲み薬だけで治療(9割以上が完治)
 ・メリット
  12週間の服薬だけで9割以上の患者のウイルスがほぼ除去できる。副作用も少ない。
 ・デメリット
  薬価が高いので患者の負担を減らすため、国や自治体による医療費の助成制度が不可欠。

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患者さまへ
C型肝炎の新治療法
「2012年1月6日(金)日本経済新聞夕刊より抜粋」

C型肝炎ウィルスが感染して発症するC型肝炎は、肝臓がんの原因の約8割を占めるといわれています。
自覚症状がほとんどないため気づかないうちに病気が進行し、治療が困難になる例が多くありますが、2011年11月に新しい薬が発売され、従来の薬では効きにくかった患者でも治療効果が期待できるようになりました。

<C型肝炎の進行>
C型肝炎ウィルスに感染(体内ウィルス生息率約70%)
→急性肝炎(60%〜70%が慢性肝炎へ)
→慢性肝炎
→肝硬変
→肝がん

<現在の治療法>
注射薬「ペグインターフェロン」と飲み薬「リバビリン」の2剤を併用
・体内にウィルスが少ない「2型」向き
・日本人に多い「1型」には効果が得られにくい

<新治療法>
2011年11月発売の「テラプレビル」を従来の方法に併用、3剤で治療を行う。
・ウィルスが自分のコピーを作って増殖するのを妨げる働きがあり、高い治療効果が期待できる。
・治療期間が短縮される(1〜1年半→半年に短縮)

<注意点>
以下の強い副作用を伴うことがある。
貧血
血液中のヘモグロビンが減って貧血が深刻化することがある。
発疹
皮膚に発疹が現れることがある
・中程度の発疹が出る確率34%、やや重い発疹11%
・治療から1ヶ月以内に発疹が現れる確率約8割
他薬との飲み合わせ
・高コレステロール血症などの持病があると、服用している治療薬の種類によっては、どちらかの薬の血中濃度が上がりすぎて副作用が強くなる恐れがある。
・睡眠導入剤の一部なども飲み合わせがよくない。

C型肝炎は、慢性化すると肝硬変や肝臓がんに進行してしまう怖い病気です。
副作用は気になりますが、どの程度なのかは実際に治療をしてみないとわかりませんし、持病の薬でも、飲み合わせが悪くない別の薬に切替ることで肝炎治療に悪影響を与えずにすむケースも少なくありません。
慢性肝炎になってからの期間が長い高齢者では、がんになるリスクも高いため、治療が不可欠です。
現在、新しい治療が受けられるのは肝臓専門医のいる医療機関に限られるとのことです。当院では肝臓専門医療機関との連携もありますので、御相談下さい。

「2015年8月16日(日)日経新聞日経ヘルス&メディカルより抜粋」

脂肪肝の患者は国内に約1000万人いるといわれています。
その1〜2割は慢性的な炎症を起こす非アルコール性脂肪肝炎(NASH)という病気に移行するが、自覚症状はありません。
NASHになると命を脅かす肝硬変や肝がんのリスクが高まります。
脂肪肝を発症するメカニズムと、それを食い止める方法をご紹介します。

脂肪肝が疑われたなら、すぐに悪化の予防、改善に着手しましょう。
女性の場合は特に更年期以降に脂肪肝のリスクが高まります。
閉経前は女性ホルモンが内臓脂肪をたまりにくくし、余ったエネルギーは皮下脂肪として蓄積してくれますが、閉経後は男性と同様に内臓脂肪として蓄積されやすくなります。閉経前と同じ食習慣を続けることは危険です。

【 脂肪肝を予防&改善する心得 】
■1日30分以上の早歩きをする
■抗酸化成分が豊富な野菜・果物を食べる
■総カロリー摂取は適度に抑える
■BMIを25以下にキープする
■ストレスをためない
■1日6時間以上の睡眠をとる

【 脂肪肝を防ぐ食事のポイント 】
食事では、脂肪や糖分を抑え、大豆製品や青魚、赤身肉など良質なたんぱく質が豊富な食事を取るのがお薦めです。
また、脂肪肝の原因の一つと考えられているのが酸化ストレスです。
そのため、抗酸化作用のあるビタミンやポリフェノール類を含む野菜や果物を取るのもいいです。
なかでも手軽なのが飲料で、近年、コーヒーの作用が注目されています。
よくコーヒーを飲む群は脂肪肝の発症率が低いデータがあります。

【 脂肪肝を防ぐ運動 】
運動を組み合わせることで、脂肪肝を改善する効果はよりアップします。
これを示したのが2015年3月に肝臓専門誌に掲載された筑波大学の研究です。
NAFLDの患者を対象に、早歩きなど少し強めの運動を1日に30分以上行ってもらったところ、体重や腹囲に変化はなく ても、肝臓の症状が改善すると報告されています。

【 脂肪肝を防ぐ睡眠 】
睡眠も重要です。睡眠の状態が悪くなると、血糖値のコントロールが難しくなるなどの事実が明らかになっています。その結果、脂肪肝と糖尿病を併発する ケースが多いです。肝機能と睡眠の関連を、健診受診者755人について調べたところ、睡眠不足は肝機能の状態を悪くすることが分かっています。

脂肪肝の予防・改善に「これだけやれば」という方法は存在しません。
毎日、コツコツと食事・運動・睡眠の改善に取り組むことが重要です。

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患者さまへ
B型、体内に潜み再活性化の恐れ 増える性交渉感染
「2014年10月31日(金)日経新聞らいふプラスより抜粋」

C型と並ぶ慢性肝炎のB型は、母子感染の予防が徹底された半面、大人が性交渉によって感染する例が最近目立ちます。同じB型でもウイルスの遺伝子型が従来 と異なるタイプも増えています。がん治療などの際に体内に潜んでいたウイルスが再び活性化する例もあり、注意が必要です。

B型肝炎はウイルス(HBV)に感染して起こり、国内の感染者は推定で150万人程度います。出生時に母子感染すると、肝臓にウイルスがすみ続ける持続感染者(キャリア)になり、あるときにウイルスが増加し慢性肝炎になります。慢性肝炎は自覚症状がないケースが多く、放置するとC型肝炎と同様に肝 臓がんになる恐れがあります。

【母子感染は激減】
従来の対策は母子感染を防ぐことが柱で、約30年前から生後すぐにワクチンを接種する取り組みが始まり、乳児がキャリアになるケースは激減しました。近ごろ多いのは思春期以降の性交渉による感染です。

性交渉でHBVに感染すると、1〜6カ月の潜伏後に急性肝炎を引き起こしやすく、血液中にウイルスをやっつける抗体が増えると、ウイルスは排除さ れ減少します。HBVの遺伝子型は約10種類あり、このうち日本で多いB型、C型は性交渉などで感染しても、一過性で終わる場合が多かったが、最近十数年で、欧米に多く、遺伝子が従来と異なるAタイプのウイルスが検出されるケースが増えています。A型は慢性化しやすい傾向にあり、成人後に感染すると1割以上が慢性化してしまいます。薬で慢性化を防ぐ方法はまだ確立されていません。

【B型肝炎の治療】
B型肝炎の治療では、ウイルスの増殖を抑える「核酸アナログ製剤」や免疫の機能を高めてウイルスの排除を目指す「インターフェロン」を使用します。核酸アナログ製剤では今年5月、エイズウイルス(HIV)向けに使われていた「テノホビル(一般名)」がHBV治療に使えるようになりました。従来の薬が効かなくなった耐性ウイルスでも効果が期待できるが、増殖を抑えるだけなので薬を飲み続ける必要があります。
一方、インターフェロンはだるさや発熱、筋肉痛などの副作用の懸念が強い半面、耐性ウイルスが出現しにくい利点があります。半年〜1年間、週1回のペースで注射するのが基本です。
通常、35歳以下を目安に若い人はインターフェロンでウイルスを排除し、薬を飲まなくて済む治療を行います。ただウイルスを排除できる割合は低く、核酸アナログ製剤でウイルスの増殖を抑える治療になることが多いです。

【生肉食べE型も】
治療を難しくしている原因にはウイルスの「再活性化」もあります。
成人でB型肝炎にかかったことがある人の肝臓を移植した人がB型肝炎を発症したことなどから、HBVはいったん検出されなくなっても、肝臓の細胞にウイルスがすみ続けている場合があることが分かってきました。
移植では病原体などから身を守る免疫機能を抑える薬を使うため、ウイルスが再び暴れ出しやすくなります。

また、B型肝炎が治ったと思われていた患者が悪性リンパ腫を患い、その治療薬を投与中に体内にいたウイルスが再び増加。その後、急に重い肝炎になって亡くなったケースも報告されています。

体内に潜んでいるウイルスを完全に排除できる治療法は今のところなく、B型肝炎の感染歴があり、がんや関節リウマチなどを発症した場合は、治療を始める前に主治医に伝えることが大切です。

B型やC型以外で注意したほうがよいのがE型肝炎です。野生のシカやイノシシの肝臓にE型肝炎ウイルス(HEV)が感染している場合があり、これらの肉を十分加熱しないまま食べると人にも感染します。また市販のブタのレバーでも感染例があり、潜伏期間が半月〜数カ月程度と長いため、原因の特定が難しいです。肝臓を保護する治療で回復することが多いです。

2011年の焼き肉チェーン店での集団食中毒を受け、厚生労働省は飲食店でのウシの生レバーの提供を禁止しました。その代替としてブタの生レバーを提供する店が増えていますが、厚労省はブタでも生食を禁じる方針です。

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患者さまへ
C型、副作用少ない新薬 耐性ウイルス出現には注意
「2014年10月24日(金)日経新聞らいふプラスより抜粋」

肝臓は沈黙の臓器といわれ、病気になっても気づきにくいことが多いです。慢性肝炎の大半を占めるウイルス感染によって起こるC型やB型の肝炎も同様で、肝硬変や肝臓がんと進行する危険があります。今年、肝炎の新薬が登場しました。副作用の抑制や高い薬効などが期待されており、治療法も変わりつつあります。 肝炎治療の最前線を2回にわたり紹介いたします。

C型肝炎の新治療薬が9月に発売されました。「ダクラタスビル塩酸塩(一般名)」と「アスナプレビル(同)」という2つの飲み薬で、一緒に服用します。通常使われる「インターフェロン」は効果が期待できる半面、副作用の懸念も強いです。新薬は体力のない高齢者やインターフェロンが効かない患者でも 投与できるメリットがあります。

C型肝炎はウイルス(HCV)が引き起こす肝炎です。感染した人の血液を介してうつりますが、感染力が弱く日常生活ではほとんどうつりません。昔は輸血や注射器の使い回しなどが感染の原因でしたが、今は薬物乱用などで起こる注射器の使い回しや、ピアス、入れ墨などが感染の原因と考えられています。

【感染の症状は軽く】
感染すると、発熱や体のだるさ、食欲不振など急性肝炎の症状が現れますが、程度は軽く肝炎に気づかないケースが大半です。感染者の約7割が慢性肝炎に移行します。その後、感染が持続すると高い確率で肝硬変になり、さらに肝臓がんを発症します。C型肝炎の国内患者数は推定150万人程度ですが、治療しているのは約40万人にとどまっています。

治療では通常、インターフェロンを使います。ウイルスの増殖を抑えるために体内で分泌されるたんぱく質で、これを人工的に作り投与します。他の薬との併用が基本です。かつて週3回だった注射は、持続型のペグインターフェロンにより週1回で済むようになりまた。治療期間も最短で半年になるなど治療法 は進化しており、ウイルス排除の成功率も9割近くに達しています。

インターフェロンは治療の中心ですが、副作用の懸念も強いです。だるさや発熱、筋肉痛などが起き、長く続けると髪の毛が抜けることもあります。東京都内に住む50代男性のAさんは治療でだるさを覚え、仕事を休まざるを得ませんでした。「二度とインターフェロン治療はしたくない」と思いましたが、主治医と相談し、完治を目指して投与を続けています。

数は少ないですが、うつや間質性肺炎になり、治療を中断せざるを得ない患者も中にはいます。特に体力のない高齢者やうつ症状が現れた患者は、C型肝炎治療を中止する例もあります。また、いったん治ったと判断された場合でも、ウイルスが再び増えて肝炎をぶり返してしまう患者がいます。

【学会も指針を改訂】
今回の新薬はこうしたインターフェロン治療が難しい患者にとって朗報になっています。2剤を半年間飲み続けることで、それぞれ細胞内でHCVが増える際に利用するたんぱく質の働きを妨げます。標的とするたんぱく質は別なので、一緒に使えば相乗効果が期待できます。臨床試験(治験)では8〜9割の患 者でウイルスを排除できたとのことです。

飲み薬で副作用が少ないと良いことずくめのようですが、注意点もあります。それは薬が効きにくいように変化してしまう耐性ウイルスの問題です。インターフェロンは体の免疫機能を利用するため耐性が出にくいです。一方、ウイルスを直接に攻撃する薬はウイルスが変異して耐性を持ちやすくなります。これ までの治療法はインターフェロンが中心にあることで耐性ウイルスの出現を抑えていたと言われています。

2種類の新薬はこうしたインターフェロンの作用を期待できず、耐性ウイルスが出現しやすい状況にあります。このためインターフェロン治療が可能な人はできる限り従来の治療法を受けたほうが良いとされています。

肝臓の専門医らで構成する日本肝臓学会も注意喚起や医師への周知に乗り出しました。新薬の発売に合わせてC型肝炎の治療ガイドラインを改訂し、9月に発表しました。

この中で、新薬による治療はインターフェロンの治療ができない患者に限ることにしました。ガイドライン作成者の一人は「今まで治療をあきらめていた人にも広がる意味で、新薬は非常に価値があります。しかし、その使い方については議論が多かったです。」と話しています。

治療でウイルスを排除できれば、肝炎の進行を抑えて肝硬変や肝臓がんの発症リスクも大幅に下がります。厚生労働省はC型肝炎の治療費を補助しており、新薬も対象になっています。血液検査などで肝炎ウイルスの感染が疑われたら、早めに肝臓の専門医を受診したいですね。リスクも含めて医師と十分に話し 合いながら治療を進めることも重要です。

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患者さまへ
睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠時に呼吸停止、または低呼吸になる病気を指します。睡眠中の頻回の中途覚醒や脳の不眠により、昼間の集中力の低下、押さえきれない眠気などを起こす病気で、最近では高速バスや自動車、電車による人身事故の一部に運転手の睡眠時無呼吸が関連していた可能性が指摘されています。また身近なところでは、コントロールが困難な高血圧症の中にこの病気が関連していることがある点も指摘されています。上記の他にも様々な症状を起こします。
睡眠中の筋弛緩により気道が閉塞されることが原因で、特に肥満の方に多く、肥満の方の発症リスクは非肥満者の3倍以上との報告もあります。
家族により発見されることが多いのですが、家族に病気に関する情報が少ない場合や同居者がいない場合は病気の発見が遅れ、事故の発生や高血圧などの生活習慣病の悪化を来すことがあるため、早期に発見することが必要です。

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患者さまへ
小児の予防接種 入園・入学時に総点検
「2014年4月4日(金)日経新聞らいふプラスより抜粋」

4月の入園・入学で新たに集団生活を始める子どもが感染症にかかる例が増えます。
予防接種は新しいタイプのものに切り替わったり、新たに接種が必要になったものも多いうえ年齢によって接種の仕方や回数も異なるためうっかり忘れている恐れもあります。

【入園・入学前に総点検】
大手製薬会社が行った調査によると子どもが保育園や幼稚園に入園したあと病院を受診した回数は入園前の1.6倍に増えていました。その原因は保 育園や幼稚園で他の子どもと集団生活をするようになり病気の原因となる最近やウィルスをうつし合ってしまうためです。中には発症すると重症化するものもあるため予防としてワクチン接種は効果的です。

【0歳から5〜6歳までに受ける予防接種の例】
・任意接種
B型肝炎|ロタウイルス|おたふくかぜ|水痘|A型肝炎|インフルエンザ

・定期接種
インフルエンザ菌b型|4種混合(3種混合+不活性ポリオ単独)|BCG|MR(麻疹・風疹混合)|日本脳炎

【特に注意したい予防接種】
<肺炎球菌ワクチン>
肺炎球菌は早期に発見・治療しても重症化する事がある細菌性髄膜炎の原因菌の1つです。従来は7種類の菌を含む7価というタイプでしたが、 2013年11から13種類の菌を含む13価というタイプに切り替わりました。厚生労働省の調べによると13年に肺炎球菌で重症化した小児の原因菌を調べたところ約半分は13価で防げる菌でした。

4月に入園・入学した子どもの多くは従来タイプのワクチンを計4回接種していますが、6歳未満の子供は追加で13価のワクチンを接種すればより高 い効果が見込めます。初期診断の難しい病気なので追加の接種がとても有効です。ただし追加接種は任意扱いとなり1万円前後の自己負担となります。自治体によっては一部助成金が出るので問い合わせてみるといいでしょう。

<ポリオワクチン>
国内ではポリオウィルスによる小児まひの流行はみられませんが、アフリカや南アジアの一部で流行が続いており日本に持ち込まれる危険は常にあるのでしっかり接種する事が大切です。

12年9月より安全の高い不活性ワクチンに切り替わり4回接種が原則となりました。厚生労働省は標準的なスケジュールとして生後3〜12カ月までに3回、3回目接種から12〜18カ月あけて4回目を接種する事を推奨していますが4回目の接種を忘れないように注意が必要です。

<水ぼうそう>
これまで任意でしたが今年10月から定期接種になります。
1歳を過ぎたら早期に1回目を接種し2回目の接種を1回目から3カ月以上あけて2歳未満に接種する事が望ましいです。

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患者さまへ
大腸憩室炎 食の欧米化で増える -穴があけば合併症も-
「2013年9月6日(金)日経新聞らいふプラスより抜粋」

腹痛や腰痛と思って医療機関を訪れたら、消化器の病気と診断されることがあります。そんな病気の1つが「大腸憩室炎」です。
腸壁の弱い部分が外に向かって膨らみ袋状になった部分に、細菌感染や便がたまるなどして炎症が起こると、痛みに襲われます。食生活の欧米化などで最近患者が増えている傾向にあります。
食物繊維が多い野菜などを多くとるよう心がけることが炎症予防につながります。

【大腸憩室炎とはどんな病気】
大腸の腸管の内壁の一部が外側に向かって袋状に飛び出した憩室に細菌や便などがたまり炎症を起こす病気です。

【大腸憩室炎の原因】
大腸がはじまる右下腹部の上行結腸から、横行結腸、下行結腸と腹部を一回りして、S状結腸、直腸となり肛門につながります。大腸憩室は上行結腸や 大腸の手前にある盲腸に近い「右側大腸型」が一般的ですが、最近は、肉食や高カロリーの食事などが原因で、欧米人と同様のS状結腸付近にできるケースも増 えています。
こうした食生活の偏りを原因として、憩室ができやすくなり、炎症を起こすきっかけを作るようになったことが原因です。

【大腸憩室炎の症状】
●強い腹痛や腰痛などが生じる場合が多くあります。
●下痢、発熱、便に血が混じるといった症状を伴うこともあります。

【大腸憩室炎の治療法】
通常、憩室炎が疑われる場合、点滴による抗生剤投与で炎症を治めます。それまでは絶食です。
通院治療も可能ですが、 入院治療を勧めることがほとんどです。症状が軽ければ4、5日から1週間程度の入院ですむことがほとんどです。

【大腸憩室炎の予防】
残念ながら、大腸の憩室ができるのを防ぐ手立てはありません。ですので、憩室炎を確実に予防するのは困難ともいえます。しかし、食事で食物繊維を 多く含む野菜などを多くとるよう心がけることは、予防に役立ちますので食生活を見直すことをお勧めしています。また、便秘をしないよう整腸剤などで便通を コントロールすることも大切です。

【大腸憩室炎の診断】
腹痛などを放っておくと憩室が破れるなど、重症化することもありますから、体に異変を感じたら早めに病院を受診してください。血液検査で白血球の 値が異常に高いケースで、レントゲンやコンピューター断層撮影装置(CT)で撮れば、大腸憩室炎かどうかが分かります。便検査や大腸内視鏡検査などを事前 に受けておくのも有効になります。

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当院でも軽症の憩室炎の患者様がしばしばいらっしゃいます。
お早めにご相談にご来院ください。

患者さまへ
ピロリ菌、除菌治療後も要注意 内視鏡で定期検査を
「2013年5月17日(金)日経新聞らいふプラスより抜粋」

胃がんの原因となるピロリ菌の除菌治療を医師に相談する患者が増えています。2月には保険適用となる対象が胃炎にも広がり、内視鏡検査をして対象者が治療 を受けています。大人になれば新たに感染することはほぼなく、一度きちんと治療すれば効果は大きいですが、胃がんリスクをなくすためにもその後の内視鏡検 査が欠かせないので注意が必要です。

【ピロリ菌とは】
胃の中に住み着く細菌で、正式には「ヘリコバクター・ピロリ」といいます。
胃壁には粘膜があり、その上を粘液が覆っていますが、ピロリ菌はその粘液の中に住み着きます。
ピロリ菌は胃液によって排除されない環境で長く住み着き、毒素を出して胃の粘膜を壊して炎症を起こします。
これが慢性胃炎になったり、胃がんにつながる原因です。

【国内の感染者】
国内の感染者は推定3500万人。
毎年。感染者の0.5%が胃がんを発症するといわれています。胃がんは毎年5万人亡くなり、がんでは死亡者数で肺がんに次ぐ2位。ピロリ菌が原因とみられる胃がんは95%以上とほとんどを占めています。
感染者のほとんどは50歳以上。日本の上下水道の整備が不十分で衛生状態の悪いときにピロリ菌に感染した。
新たに感染するのは5歳以下の乳幼児期。胃酸の分泌が低く、胃の粘膜が十分に発達していないためです。親による食べ物の「口移し」などが原因です。

【ピロリ菌除菌治療の保険対象の拡大】
ピロリ菌の除菌治療の保険対象はこれまでは胃潰瘍や十二指腸潰瘍など5疾患でしたが。厚生労働省は胃がんとの関係を重くみて、新たに「ヘリコバ クター・ピロリ感染胃炎」という病名を定めて、今年2月から保険の対象としました。除菌すれば胃がん発生率は3分の1に減るといわれ、その効果が期待され ています。

【保険適用となるには】
内視鏡検査を受けて、胃炎を確認することが必要です。その際、炎症や粘液の特徴などからピロリ菌の感染の疑いが大体分かり、感染の有無を調べる専 門の検査を受けます。東海大学の高木敦司教授は「ピロリ菌検査だけでは早期胃がんを見逃す。内視鏡検査との2段階でやる必要性がある」と指摘しています。

【ピロリ菌検査】
「尿素呼気試験」とよばれ、ピロリ菌が尿素を分解する性質を利用する検査方法が用いられています。尿素を含む検査液を飲み、検査用の袋に息をふき込むだけの簡単なものです。便や血液、尿などを調べる手法もあり、被験者に大きな負担はかかりません。

【ピロリ菌除菌治療】
除菌は3種類の薬を使う併用療法です。
2種類の抗菌薬「クラリスロマイシン」「アモキシシリン」と胃酸の分泌を抑える薬を1日に2回、7日間服用します。途中でやめてしまうと効果も限られて耐性菌を生む原因にもなります。
(アモキシシリンはペニシリン系の薬でアレルギーのある人は別の薬を使うが、その場合は保険対象外になってしまいます。)

【1次除菌と2次除菌】
1次除菌で除菌できるのは約7割の人。抗菌薬はほかの病気の治療にも使うため耐性菌になっている場合があるためです。
残り約3割は2次除菌として「クラリスロマイシン」を別のものに換えた3剤で治療します。ここまでで95%は除菌できます。
※保険の対象は2次除菌までです。

【3次除菌】
慶応大学の鈴木秀和准教授は「3次除菌に有効な治療法はまだない」と指摘しています。耐性菌のいる人は残り約5%といっても推定150万人以上。今後もさまざまな薬の組み合わせが検討されています。

【注意点】
除菌すると胃がんのリスクは減りますが、胃がんになる可能性は残ります。
治療を途中でやめると耐性菌ができる一因に。
除菌後の胃がん検診を忘れないこと。

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除菌後の内視鏡検査は、胃に萎縮のある人は年1回。無い人は2〜3年に1回などです。ピロリ菌がもともとおらず、胃がんや胃の萎縮もない人は5年に1回ほどです。頻度は胃などの状態によって変わりますが定期的に内視鏡検査を行うことが大切です。


患者さまへ
ピロリ菌の除菌、慢性胃炎への保険適応拡大へ
2013年2月22日(金)

胃がんの原因となるピロリ菌を抗生物質などを使って取り除く「除菌」で健康保険の適用される範囲が慢性の胃炎にも拡大され、胃がんの予防につながると期待されています。

ピロリ菌は胃の粘膜に炎症などを引き起こす細菌で、50歳以上の日本人の45%前後が感染しているとされ、さまざまな研究で胃がんの原因となることが明らかになってきました。
こうしたことから厚生労働省は2月21日、抗生物質などを使ってピロリ菌を取り除く除菌で健康保険を適用する範囲を、これまでの胃潰瘍や十二指腸潰瘍などに加え、慢性胃炎の治療にも拡大することを新たに認めました。
慢性胃炎は、ピロリ菌に感染した人のほとんどに見られることから、保険の適用で除菌が普及すれば胃がんの予防につながると期待されています。
ただし、胃がんのリスクが無くなる訳ではないので、ピロリ菌の除菌をしても除菌後の定期的な内視鏡検査は欠かさず行って下さい。

患者さまへ
逆流性食道炎
「2013年3月9日(土)日経プラス1より抜粋」

【逆流性食道炎とはどんな病気】
胃散や消化酵素を含んだ胃の内容物が食道に逆流することによって、食道粘膜に炎症などが起こる病気です。
食道と胃との間には食道下部括約筋という、弁やバルブの役割をする筋肉がありますが、この筋肉は肛門の括約筋などよりもずっと力が弱く、前屈みの姿勢を続けたり、食事やストレスで胃散の分泌が増えたりすると、胃散が食道に漏れて胸やけが起こります。

【逆流性食道炎の症状】
お酒の飲み過ぎ、満腹後、ストレスを感じる時などに起こる、みぞおちからノドにかけて焼けるような刺激
狭心症に似た胸の痛み
咳・喘息
逆流した胃液で、のどに炎症が起こり、違和感や痛みを感じる

【逆流性食道炎の原因】
日本人の食生活が欧米化し、肉類、脂肪類の摂取が増えたことにより、これらを消化するために胃液がたくさん分泌されるようになったため。
加齢によるもの、年をとると、下部食道括約筋の働きが悪くなります。また、食道のぜん動運動、唾液の量なども少なくなるため、逆流した胃液を胃に戻すことができなくなります。
肥満など

【逆流性食道炎の検査法と診断】
逆流性食道炎の診断は、問診、内視鏡検査などにより行われます。

内視鏡検査
胃カメラを口か鼻から入れ、モニターで食道の粘膜の状態を確認する検査です。
びらんや潰瘍がみられるか、重症度はどれくらいかが分かります。

【逆流性食道炎の治療法】
薬物療法と生活習慣の改善が治療の中心です。重症の場合は手術をすることもあります。

薬物療法
プロトンポンプ阻害剤と呼ばれる胃液の分泌を抑制するタイプの医薬品で症状が改善されます。

生活習慣の改善
薬物療法で症状を改善しても、食道や胃の粘膜を正常にもどさないといけないため、
・運動習慣で肥満解消
・暴飲暴食、食後のゴロ寝、夜食NG
・背筋をまっすぐに伸ばす
・おなかが楽な衣服を身につける
・上半身を高めに眠る
・禁煙。酒の飲み過ぎを控える

手術
生活習慣の改善や薬で効果がなかった時、再発を繰り返す時には、手術を行うことがあります。最近は、内視鏡の一種である腹腔鏡を使った手術が増えてきています。

【逆流性食道炎の日常生活の注意点】
胸やけは日常的に起きる症状のため「自分は胸やけする体質なんだ」とあきらめてしまう事も多いですが、生活習慣を見直せばより快適に生活することができるようになります。
精神的なストレスも食道の働きを弱くして、胸やけの原因となるため、仕事が終わった後、軽く体を動かしたり、好きな趣味の時間を持つなど上手にリフレッシュすることが重要です。

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逆流性食道炎は、もともと日本人には少ない病気でしたが、食生活の変化などによって、最近、患者さんが増えています。また、胸やけは生活習慣病の一つでもあります。
もしかしてと上記に該当する場合は、一度ご相談ください。

大江医院 葛飾区 お花茶屋